時間とともに

2004年4月11日
前の会社で部署は違うけど同僚だったFS嬢。
(同年代やから「…嬢」というには、もう若くないが)
前から「吉野山へ行きたい」とリクエストしていたので、
よっしゃ、見頃!とばかりに週末に行ってきた。

山で桜というのはお目にかかったことがないもんで、
その艶やかで、上品な風景に心は奪われて、
二人とも体力が無いくせに、いい風景見たさに
ひーひー言いつつ上千本まで上がった。
わずかに吹く風が、このところの暖かさで
満開・散り初めとなった花を散らし、
いい具合にヒラヒラと散策の道や店先に落ちる。
昔の人は年に何百回と吉野詣や熊野詣をしたらしい。
しかも馬や牛を連れて、である。
最近歴史の本をよく読むようになった私は、
そんなことを思いつつ、わが身の情けなさを嘆くばかり。

ところで、FSちゃんは、私が退職した後、異動になった先で
退職金倍増の早期退職制度(若いのに)に乗っかって、
すっぱりと嫌な職場を離れたチャレンジャー。
今は同じ大阪で働いていて、休みも土日なので、時々会うようになった。
彼女の同期はなぜか濃い性格で、気の強い娘が多かった。
とりわけ彼女は美人で見場がよく、最初の印象は悪くないのに
一緒に仕事をすると、鼻っ柱の強いところに唖然となったのも
一度や二度ではない。

しかし、望まぬ他部署への異動、キツい通勤、退職者リストに
挙がったこと等々の後、新境地で仕事をしている彼女を見て、
以前に比べると「丸く、穏やかになった」と私は感じた。
春の穏やかでやわらかい気候と、美しい風景のせいかもしれない、
とも思ったが、それは小さいながらも彼女なりに試練を経てきたからこそ自然に醸し出された雰囲気なのに違いない。

時間は確実に人を変えてゆく。

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