借景善光寺

2008年4月26日 趣味
もう、なにがなんだか。
今日は出勤しないといけないので、
朝の支度をしながら、くだんのリレー中継を
見ていて、なんだかなあ、という思い。
じわじわと怒りの涙がこみ上げる。

**

夜行列車で早朝長野駅に着くと、やることが無いので
まずは善光寺参り。2kmくらいを北上すると、商店街から
土産物屋、宿坊と朝の賑わいが始まり、境内には献香の煙が上る。
山門の前には、大八車みたいなのでりんごやすももを売る
行商のおばさんたちがいて、朝食代わりに買って食べながら
歩いたりもした。
五輪前は本当にのどかな、宗教に根付いた、教育の街だった。
何度訪れたか分からない場所には、穏やかな時間が残っている。



十年前の冬季五輪はテレビで見ていたが、日本勢の勇姿に
かなり励まされた。ターニングポイントの時期だったし、
いろんな施設が建てられても、長野の山々で行われていた
各種の競技は、新鮮な刺激を与えてくれたと思う。



三年前、五輪後初めて訪問した。
今回の出発地点に変更になった跡地にあった建物にも入った。
そこで厳しい現実を見た。
でも、なにより街が小ぎれいに整ってしまったことに驚いた。
人は変わっていないだろうし、歴史の重みもある。
しかし、新知事がかき回した県政と自治の間で揺れていた時期でもあった。
たおやかで、穏やかな街の姿が見えなかった。



そして今日。
十年後にこんなことになるとは、誰が想像したろうね。

リレーする人は画面に名前すら出してもらえず、
「顔で判断してます」と中継してる人が言ってたくらい。
(まったく公開されていなかったらしいね)

それにしても、沿道にあふれる真っ赤な国旗と人の声。
反対でも賛成でも、支援しても一向にかまわないけど
世界各地に乗り込んで、大声上げる意味がどこにあるのか。
愛国心は持ってていいけど、自分たちの愛国心だけが表にでればいいのか。
なぜ、彼らは今住居している国をも大切にできないのか。

***

ボスも昨日はかなり今回の件でご立腹であった。
同じ民族として恥ずかしい、そうだ。
どこかの小さな国の取材で、そこでも一番多く住んでいた外国人は
自分と同じ国の人たちだったと、驚いて話をしてた。
複雑だろうな。娘さんも学校でどうなんだろ。

お寺の選択はとても正しかったと思う。
だけど、こういう平和な催しの遥か借景に見える本堂の奥、
ご本尊にお気持ちがあるのなら、どんなんだろうな、と。

ほんと、もう、なにがなんだかワケわかめ。

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