魔の金曜日、珍しく穏やかに終業を迎えようとして
ひょんなことから去年の春にお得意先K社を慌しく退職した
Cさんについて話をしていたら、
「実は…彼は…天国にいかれたそうです」とボスが言い出した。
え? あのCさんが?
は? 何かの間違いじゃ……
実家の仕事を継ぐとか言われてたんじゃ……
私はいつも毎日の電話で出庫のオーダーなどを聞いたり
在庫の調整などで話すだけで、面識は無かったのだが
わりとサクサクした性格が快く、大した支障も起きなかった。
K社の都合で営業担当が手薄になり、内勤一筋だったCさんが
社長の鶴の一声で営業に担当替えとなったのが、去年の4月、
1ヶ月引き継ぎやら営業のことを研修して、GW前に
「営業職が合わない」という理由で急に退職された。
私からすると、性格に問題無さそうな人だったので
きっと上司とうまくいかなかったのかもしれない、あるいは
いきなり営業をまかされて、なんとかせーと放り投げられたのかも
しれない、などとCさんを擁護する側で揣摩臆測を巡らせていた。
いつか、挨拶の電話があるか、事務所を訪ねてくださるかも、なんて
ちょっと最後の最後を期待もしていた。
だが、ついに彼は何も言わずに辞めていかれた。
K社は後任の担当さんが業務内容にてんてこまいされてるし
こんな突然の辞め方は、きっと何かあるに違いない、とまで考えたものでした。
ご実家が商売をされていると聞いたことがあったので、
亡くなられたお父様の後を継がれるのかな、とも思っていた。
確か、既婚者でお子さんも二人おられるらしい、ということも
誰かに聞いたつもりでした。
ところが。
彼は40を目前にして自死を選んだそうです。
去年の8月だったらしい。
K社のみなさんの衝撃もいかばかりか。
しかも、彼は独身だったという。
ボスは去年K社でそのことを聞いていて、私にも伝えたつもりだったけど
実は忘れていて、何かの拍子にふと思い出したらしい。
K社では、一切彼のことを口にしない空気があるようで、
ボスも辞められた後のことは何も知らなかったし、結局は
新しい仕事がうまく行かなかったのだろうか、もしかして
離婚されたのだろうかなどと、また更に推測するしかなかった。
ただ、何があったにせよ、私の耳に残っているCさんの話し方は
自分の人生を断ってしまうようなものではなかったことは確かで
およそ、そういうことからは遠い場所に居た人ではなかったか。
やるせない、実にやるせない。
そして、自分の楽観性にまた逆に呆れてしまう。
「たぶん、無いことだと思いますけど、どんなに辛くても
そういうことまで行かないで下さいね」とボスに言った私。
ボスは笑いながら
「家族がいるから、大丈夫ネ。楽観した緩いとこも必要デス」と
いつになく強気で言った。ちょっと安心。
金曜の終わりでよかった。後にも少し仕事があったけど、
ショックでまったく捗らなかったですから。
帰宅して、友人の手紙が来ていたのを開封して着替える前に
一気読みしたら、腹ペコだったのに号泣。
なんかいろんなことが押し寄せてきた感じだった。
合掌。
ひょんなことから去年の春にお得意先K社を慌しく退職した
Cさんについて話をしていたら、
「実は…彼は…天国にいかれたそうです」とボスが言い出した。
え? あのCさんが?
は? 何かの間違いじゃ……
実家の仕事を継ぐとか言われてたんじゃ……
私はいつも毎日の電話で出庫のオーダーなどを聞いたり
在庫の調整などで話すだけで、面識は無かったのだが
わりとサクサクした性格が快く、大した支障も起きなかった。
K社の都合で営業担当が手薄になり、内勤一筋だったCさんが
社長の鶴の一声で営業に担当替えとなったのが、去年の4月、
1ヶ月引き継ぎやら営業のことを研修して、GW前に
「営業職が合わない」という理由で急に退職された。
私からすると、性格に問題無さそうな人だったので
きっと上司とうまくいかなかったのかもしれない、あるいは
いきなり営業をまかされて、なんとかせーと放り投げられたのかも
しれない、などとCさんを擁護する側で揣摩臆測を巡らせていた。
いつか、挨拶の電話があるか、事務所を訪ねてくださるかも、なんて
ちょっと最後の最後を期待もしていた。
だが、ついに彼は何も言わずに辞めていかれた。
K社は後任の担当さんが業務内容にてんてこまいされてるし
こんな突然の辞め方は、きっと何かあるに違いない、とまで考えたものでした。
ご実家が商売をされていると聞いたことがあったので、
亡くなられたお父様の後を継がれるのかな、とも思っていた。
確か、既婚者でお子さんも二人おられるらしい、ということも
誰かに聞いたつもりでした。
ところが。
彼は40を目前にして自死を選んだそうです。
去年の8月だったらしい。
K社のみなさんの衝撃もいかばかりか。
しかも、彼は独身だったという。
ボスは去年K社でそのことを聞いていて、私にも伝えたつもりだったけど
実は忘れていて、何かの拍子にふと思い出したらしい。
K社では、一切彼のことを口にしない空気があるようで、
ボスも辞められた後のことは何も知らなかったし、結局は
新しい仕事がうまく行かなかったのだろうか、もしかして
離婚されたのだろうかなどと、また更に推測するしかなかった。
ただ、何があったにせよ、私の耳に残っているCさんの話し方は
自分の人生を断ってしまうようなものではなかったことは確かで
およそ、そういうことからは遠い場所に居た人ではなかったか。
やるせない、実にやるせない。
そして、自分の楽観性にまた逆に呆れてしまう。
「たぶん、無いことだと思いますけど、どんなに辛くても
そういうことまで行かないで下さいね」とボスに言った私。
ボスは笑いながら
「家族がいるから、大丈夫ネ。楽観した緩いとこも必要デス」と
いつになく強気で言った。ちょっと安心。
金曜の終わりでよかった。後にも少し仕事があったけど、
ショックでまったく捗らなかったですから。
帰宅して、友人の手紙が来ていたのを開封して着替える前に
一気読みしたら、腹ペコだったのに号泣。
なんかいろんなことが押し寄せてきた感じだった。
合掌。
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